【ネタバレ含】netflixの愛なき森で叫べを見た感想

こんにちは。けーです。

今回は旅も関係ない映画の話です。

2019/10/11から公開されたnetflixオリジナルの愛なき森で叫べを見ました。

広告が結構打たれていて全裸監督で満島真之介さんに興味を持ったのでこの作品を見てみようと思って見てみました。

が、しかし!見てる途中から後悔しつつも最後まで見てしまいました。

個人的に衝撃的だったので(特に気持ち悪くなるくらいのグロいシーン…)感想をちょっと記事にしてみました。

 

あらすじ

上京してきたばかりのシンは、知り合った仲間たちと自主映画を作ることになり、メンバーの妙子を通して、友人の美津子を狙う詐欺師・村田丈の存在を知る。村田は見た目は明るく魅力的だが、巧みな話術と大胆な行動で他者の心を操る冷酷な人物。

映画は村田をモデルに彼の罪を暴こうとするが、予想もつかない惨劇が始まってしまう。(wikipediaより抜粋)

というコメディにもホラーにも転がりそうなありがちな設定です。

 

キャストについて

シン役の満島真之介さんは同じくnetflixオリジナルの全裸監督に出演されていて、最近netflixオリジナル番組では注目というか重用されている気がします。

もちろん演技も素晴らしく、全裸監督ではチンピラのアウトローで今回は田舎から上京してきたウブな青年を演じていて山田孝之さんのように役によってガラッと人が変わるカメレオンのような方だなあと思いました。(にわか感)

僕はあまり俳優さんや女優さんに詳しくないので、満島さん以外でキャストで見たことある人は村田丈役の椎名桔平さんだけでした。

と言っても世にも奇妙な物語のネカマな男のイメージしかなく…

 

この椎名さん演じる村田丈という男が誰がどう見ても胡散臭い完璧な役を演じられていてどんどん物語に引き込まれていきました。

僕が個人的に気になっている方は尾沢アミ役の中屋柚香さんと出演はほんの少しでしたが全裸監督にもハワイの現地コーディネーター役で出演されていた大柄な方です。(すみません、誰か彼の名前ご存知な方教えてください)

中屋さんはwikipediaにも記事ができていないほどのミスiD出身の新人のアイドル(?)です。

そんなほぼ無名の彼女でしたが、喜怒哀楽の表現もラブシーンも素晴らしくあと見た目もタイプでした。

これから大注目です。

 

!!!!!!!!!!!!!!!ここから下はネタバレ含みます!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

見ている時の感想

導入部分は正直退屈な感じがしていました。

シンが上京してきてストリートミュージシャンまがいのことをしているところに映画製作をしているジェイとフカミに出会い、友達に。そしてシンが童貞卒業のために妙子と美津子に出会います。

この時点で正直見るの止めようと思うくらいでした。妙子とか美津子とかエイコとか女性の役名に”コ”が多すぎてゲームオブスローンズくらいややこしく感じました

が、ゲームオブスローンズみたいにエロいシーンを求めて我慢して見ることに…それが後悔を生むとも知らず

その間、度々ニュース番組で連続射殺事件が報道されており村田が妙子と美津子の学校の卒業アルバムを手にしており、生徒の写真には妙子と美津子以外は皆バツ印が書かれていました。

これが何かの伏線なんだろうなと思って見ていると彼らの人生に村田が絡み少しずつ変化が生じていきます。

この村田、胡散臭すぎて「なんでみんな騙されているんだろう。ただのキモい男じゃん。」って思いました。現実味がなさすぎました…あえてそう作っているのかもしれないけど。

見ている時の気分としては「志村!後ろ!後ろぉ!!」って言っている時の感覚です。

 

村田を題材にした映画製作が始まり、シンは村田役になりました。

製作の仲間が増えるも徐々に村田のやり方や内情に不満が募り人が離れていきます。ここで初期メンバー(?)の葛藤が痛いほど伝わりました。

映画製作という夢を持って始めておそらく時間もお金も使いもう後に退けない状態でサンクコストバイアスがかかっていたのでしょうね

フカミが抜けた後のジェイはもう完全に抜け殻となっており、シンもサイコパスになったのか村田の言いなりになっていました。

この時点で、シンのよく言えば素朴で素直、悪く言えば思考停止の言いなりな感じに違和感を覚え実はシンという存在は幻想なのではと思いました。

その後、山荘での撮影でジェイが殺害後ジェイの死体を解体するシーンのグロさには気持ち悪くなりました

それをしている時にシンと美津子がジェイの血や臓物だらけの部屋でシャワーを掛け合って遊び始めた時にもう皆、まともじゃないんだと気づかされました。

ここからウシジマくんの洗脳くん編を思い出すシーンが多くなりました。

犯罪の共有、電気での体罰、村田を頂点としたヒエラルキーの醸成、アルコール摂取などなど…

 

ジェイを殺した後からは暴力が加速していき、ちょっと見ていられないシーンが増えてグロいシーンや痛々しいシーンは飛ばしつつ見ていました。

それくらい気持ち悪くなって、この映画の美術さんとか作っている時に気持ち悪くならないんだろうかと思わされるほど…

気持ち悪くなるほどのものを作ってやろうというプロ意識なのでしょうが、ちょっと理解できません

 

その後加速していった殺人で村田以外、皆死ぬのかなあって思っていたらこれまで空気だったシンが急に連続射殺魔であることを明かしました。

え?急にどうしたこいつ?と頭がハテナでいっぱいツッコミどころ満載でした。(時系列とか含めたぶんツッこんだら負け)

そして美津子もDVされまくって村田にいいように使われて殺されるという時に「村田の思惑も全て知っていた。知っていて全てノッてあげてた」とか言い始めたところはもう理解不能な状態で映画は終わりました。

 

見終わった後の感想

物語のその後を考えると最後のシーンで村田に逃げられたシンも道中で森の中に消えていきました。

ですが、シンは生きておりまた街に戻っているとは思います。

村田はその話術や手法をもってしてシンに影響を与え自分で手を下すことのできない小心者の村田よりも、自分で手を下すことができ、さらには手を下すことを楽しみとしているシンに話術や手法を教え、さらなる怪物を産む形となりました。

その後の世界でもシンは犯行を続け、村田はいずればったり出くわしたシンに殺され、シンは村田を殺すことで村田丈に成りかわるのではと妄想しました。

 

次に映画全体の感想です。

とりあえず謎や伏線のタネを散りばめておいて、卒業アルバムなどのミスリードは連発しておくことで注目を集めて暴力シーンを見せたかっただけのような気がします。

園子温さんという方は存じ上げていなかった(勉強不足)のですが、映画を見ながらこれを作った監督は暴力とかスプラッターが好きでこれを見せて観客が「うわあ…」っていう反応をしているのを見ることで興奮している変わった人なんだろうなと思いました。

グロい映画が好きじゃないことを再認識できたこと、新しい演技の上手なキャストさんをたくさん見ることができたことを加味して星2つという印象でした。

総合:★★☆☆☆

 

その他:洗脳ということについて

北九州監禁殺人事件を元にしているからかウシジマくんの洗脳くん編と似ているシーンが多く洗脳にはいくつかフェーズがあるのかなあと思わされました。

・コミュニティへの侵入(被洗脳者の悩みを解決し頼れる人であると信頼を得る)

・自己肯定感を奪う(頼れる人が言っていることの方が正しいと認識させる)

・主従関係の醸成(それぞれの弱みを握る)

・睡眠不足と多量のアルコール摂取(判断力を奪う)

・仲間意識を持たせ運命共同体であることを強く意識させる(映画製作という目的意識と銀行で暴れたことによる社会的に後に退けないことを自覚させる)

・秘密の共有によってさらに結束させる(犯罪の共犯者にする)

・団結はさせるがお互いを監視させる(第三者があなたのことを裏切っているなどと伝え信頼できるのは洗脳者のみと認識させる)

・組織内でのヒエラルキーの醸成(統括や体罰)

ウシジマくんでも愛なき森で叫べでも共通していたのはこの辺りでした。

みなさん、悪用は厳禁ですよ!





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